ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集

アシモフさんの「ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集」、昼食時に読了。今回はちょっとゆっくり読んだ。短編集なんだけど、最後の「校正」がやっぱり一番印象に残っている。

本筋とは関係ないけれど、「校正」の中でどうしてコンピュータではなくロボットなのかということを議論する場面が出てくる。ロボットの陽電子頭脳は柔軟で様々な仕事ができるのに対して、コンピュータは云々……、とか。つまり、これが書かれた当時は、ロボットとコンピュータは全く別のものだと認識されていたみたい(当時のアシモフはそう考えていた)。今だと、ロボットはコンピュータ抜きには考えられないんだけど。

本作じゃなかったかな、ロボットの知能のもとになる陽電子頭脳はいわゆるノイマン型のコンピュータとは異なる原理で動いている、あるいは、別の発展をしてきたものだということがうかがわれるようなことを書いてあった気もする。なるほど、陽電子頭脳というアイデアを考え出した段階で、当時のコンピュータとは全くの別物だとするのは無理もない話だと思うけど、それならそれで陽電子頭脳だけを取り出してコンピュータとしても使うことができそうなことを気づいても良さそうなものだ……。